白昼夢

2001年11月27日
を、みていたような。

今日もバイトでへとへとに疲れて、地下鉄に乗っていました。
地下鉄の、入り口付近にもたれかかるように立っていました。
半分眠りかけで、窓に映る車内をぼうっと眺めていました。

そこに乗ってきたのは。
違うよね、違うよね?
あなたじゃないよね?

世の中にこんなに似ているひとがいるのかと思うほどの。

違うよね、あなたは地下鉄になんか乗らないよね。
しかも○○線なんて乗らないよね。

あまりにも逢いたい気持ちが募るので、
哀れに思った神様が見せてくださった、幻。

暗いガラスを通して映るその姿は。

でもかみさま、カタチが似ていると仕草まで似るのでしょうか?

その視線の投げ方や、その携帯の取り出し方や。
口のとんがらせかたや。
何もかもが見覚えがあるようで。

いつもつないでいた手に傷なんてあったかしらん。
もう半年以上も前のこと。
あんなにあなただけ見ていたのに、記憶はあいまいで。

同一人物にしたいわたしとしたくないわたし。

ごめんなさい、窓をとおしてずっとみていました。
でもそのひとはわたしなどにはほとんど目もくれず。

そう、あなただったら、わたしとわかったら移動するはず。
それとも、あなただったけど、わたしとわからなかった?

でも、このまえ、薄暗い中でわたしを認識したよね?
だから、足、止まったよね?
わたしがみつけるより先に、あなたがわたしを見つけたよね?

だから、チガウ。このひとは、あなたじゃない。
でも。

何もかもが一気に思い出されて、涙をこらえるのに精一杯。
アタマ痛くなるほどに。

駅について、そのひとの顔も確認せずに降りました。

帰り道、涙があふれてきました。

ついていけばよかったのかしら?
声をかければよかったのかしら?

でも、わたしにはなにもできなかった。

帰って思い出せば、今見た記憶の中のそのひとの顔はすでに昔見たあなたにすり替えられていて。

わたしはあなたの顔を見ていなかったのかしら。
ちがう。
ちゃんと見ていたよ。
でも顔なんか関係なかったの。
あなた自身を見ていたから。

こいごころ、再燃中。
消せるのは、あなたの冷たいコトバだけです。

でも、ほんとは消してほしくない。
そのままおだやかにあたためてくれたらと切に願います。
それも、あなたのひとことで決まるのです。

お願いです。ひとことだけでいいのです。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索